日本語には、「わざと」/「わざわざ」/「せっかく」、「‐たとき」/「‐ているとき」/「‐vとき」といった、似たような言葉や文型が多くある。学習者は、それぞれの意味が分かったとしても、実際に問題を解くときには混乱してしまう。すると、それを解決するために誰かに答えや説明を求めがちになる。このような場合、すぐにその違いを説明してあげると、学習者はすっきりして「分かった」と満足するかもしれない。が、その場で理解できたとしても、忘れてしまう可能性も高く、一時的な解決にしかならない。
今後同じような問題に出会ったとき、学習者自ら解決できるようにする必要がある。
まず、学習者に言葉や文型の意味/使い方をうかがい、どれくらい理解しているのかを確認する。そして、文型辞典を紹介し、どのように説明が書いているのかを確認してもらう。文型辞典を紹介するときには、それぞれの意味の説明、相違点、例文など全部載っているいるものが望ましい。
次に、再度意味や使い方について質問し、それぞれ例文を作ってもらい、正確に理解しているのか確認する。
そして、学習者個人の好みにもよるが、混乱しやすい言葉、文型について自分自身が分かるようにまとめて、「私の文型辞書」などを作ることも一つの方法である。